2035年までに「乗用車の100%電動化&純ガソリン車の販売禁止」を掲げている日本政府やEUなど世界各国の動きや、東京都でも新築マンションへの電気自動車(EV)充電器の設置が義務づけられるなど、EVの普及が推進されています。
(参照: https://news.yahoo.co.jp/articles/82b7f257018f79bd421616e8299b97de28715197)
また、EV購入に対して国や自治体からの補助金制度で、EV購入を検討する方も増えているのではないでしょうか。僕自身も購入したEVバイクに対して、約40万円の補助金を申請することができました。
しかし、購入する際の1番のハードルは、「自宅に充電設備が有るか」です。
一戸建てならまだしも、賃貸マンションにお住まいの方は、駐車スペースに(100Vのコンセントでさえも)充電設備のある家も少ないので、悩みどころです。
そこで、僕が賃貸マンションに住みながら、この充電設備問題を2度クリアし、EVを所有できた実体験をお伝えさせて頂きます。200Vのコンセントがあることを条件に探すと、新築マンションなどに限定され物件が見つかる可能性がかなり低くなるので、100Vのコンセントがある物件を前提にしました。
僕の場合は、バイクですが、車を所有される方にも少なからず参考になるのではないかと思います。
1度目のケース
賃貸マンションに住みながら、1度目にその問題をクリアできたケースは、たまたま駐車スペースに100Vの共用コンセントがあったので、マンションの大家さんに直談判したところ、月額3,000円(通常の駐車スペース代 1,000円+共用コンセント使用料2,000円)を家賃に上乗せして支払う形で、使用が可能になりました。ただ、今後「電気代が高騰した場合や、コンセントの使用頻度により料金は相談させてください」との条件付きでした。
このマンションは、比較的築浅(築5年くらい)だったので、それくらいのマンションには、外にも共用のコンセント(100V)が付いている可能性があるので、大家さんに直談判することで充電設備の使用がOKになる可能性があります。当てはまる方は、ぜひトライしてみてください。
ちなみに、このマンションには大家さんも住んでいたので、ピンポンをして直接話すことができましたが、そうでない場合は、管理会社を通して相談する形になりそうです。
2度目のケース
2度目は、1度目のマンションから引越しをする際に、1度目のケースがあったので、「駐車スペースの近くにコンセントがある」条件で物件探しを不動産屋さんに依頼しました。
しかし、実際に探してみるとEVコンセントがあるか否で賃貸マンションを探すことは、「ドーベルマン(大型犬)のペット可」の条件と同じくらい難しいと言われてしまいました。
スーモの検索条件でも、EV駐車可の絞り方はできない様に、不動産屋さんからどの物件の管理会社問い合わせても「実際に行って見てみないとわからない」との回答で、把握をしていない様子でした。
そこで、僕自身で実際に内見をしてみて確認することにしました。
4軒内見して、内2件が一戸建ての賃貸で、2件がマンションでしたが、マンションの方に賃料が安くリフォームもしてあり、気に入った物件がありました。
しかし、駐車スペースにコンセントはありません…。
そこで、駐車スペースにコンセントを工事して取り付けることは可能か否かを、管理会社を通して大家さんに相談してみました。
すると、「工事業者からどの様に取り付けるのか詳しい話を聞いてみたい」と、大家さんからは前向きな回答が返ってきました。
僕からEVメーカーの営業の方を通して、工事業者に見積もりを依頼し、見積もり当日には
業者、メーカー担当者、大家、不動産屋、僕の5者が希望する賃貸前に集合しました。
工事業者の調査の結果、共用部分の配電盤から配線することは、契約アンペアが足りずNG。築30年のマンションだったためか、10Aの契約でした。
しかし、希望する部屋からの配線は200Vは配線ができず100Vのコンセントなら対応可能との条件付きですが、対応可能とのこと。
大家さんからは、退室時に原状復帰をする条件付きで工事OKの許可が出ました。
工事費 約7万+原状復帰工事費 約2万7千円=約10万円
追加出費はありましたが、礼金ゼロの物件だったので助かりました。
電源設置に対する国からの補助金もありますが、調べてみると、個人だけが使える充電設備には補助金はおりないので断念せざるを得ませんでした。
以上の様に、賃貸マンションでEVを所有するにはハードルはありますが、足を使えば可能性はあります。
近くに充電スポットがあり、自宅に充電設備を設置しない方もいるみたいなのですが、それだとガソリンスタンドに行くのと変わらず、せっかくのEVのメリットを享受できない気がします。
僕の場合は、配達業務用で使用頻度が高いという理由もありますが…。
いずれにしても、現状ではEVを賃貸マンションで所有するハードルは高いですが、充電設備が普及してないからこそ、車両に対してや、各種補助金制度があるのかもしれません。
逆に充電設備が普及して、EVを所有しやすくなれば、補助金が打ち切りとなるかもしれません。
EV所有にベストなタイミングはいつか、改めて検討してみた方が良いですね。